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ジャン・フーケと額縁について

ジャン・フーケは、パリやイタリアで学んだあと、画家、写本装飾家として、また祭祀の演出や装飾を手掛けいたそうです。生涯トゥールを中心に活動したそうです。経歴などに関する記録は少なくて、フーケによって描かれたことが確実な板絵は、数枚にすぎないそうです。

それらは北方絵画、特にネーデルラントに見られるような細密な描写とイタリアルネサンスの空間感覚とを巧みに取り入れた新たな絵画表現を予感させられるものだといいます。そのうちの一枚が、1450年に描かれた『フランス王シャルル7世の肖像』です。

この肖像画を縁取る額縁は、イタリアのゴシックから初期ルネサンスに到る額縁装飾とは明らかに異なるもので、平枠の着彩額縁となります。『フランス王シャルル7世の肖像』はまるでカーテンの賭けられた窓越しに王を望むかのような構図で描かれています。

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