地下に残された壁画たち

地下に残された壁画たちは、現代においても当時の人々の信仰の姿を伝える作品として大切に保管されているようです。残された当時の壁画たちは地下の美術館などと呼ばれるほど、それぞれの作品のもつ神聖なる存在感をはなっているようです。

歴史のうえでは313年ミラノで開かれた会見「ミラノ勅令」によって、キリスト教の信仰が公けに認められるようになり、ローマ帝国によるところのキリスト教への迫害政策は、信仰の自由を認める勅令のもとに鎮火されたようです。

ローマ皇帝リキニウス帝とコンスタンティヌス一世が当時会見を行い発布したものであります。

「ミラノ勅令」以前の人々が、地下の墓地でひっそりと祈りを捧げなくてはならない理由を伝える壁画たちは、どうしてこんな薄暗い地下の墓地に絵画や彫刻などの美術作品が作られたのであろうかと、当時の人々の生活や心情を想い巡らせるなかで見え隠れする歴史の真実が明らかになる瞬間が垣間見えるようです。